![]() 山椒魚は、よーく煮て食べると美味いそうですよ。腹を割くと、厨房どころか家中に山椒の香りがたちこめるんですって! うげー。マンガ「美味しんぼ」の海原雄山のモデルとしてのほうが最近は有名な、北大路魯山人さんの「魯山人の料理王国」(文化出版局)です。魯山人さんが経営していた星岡茶寮の個人誌向けに執筆したエッセイがまとめられています。美食の蘊蓄ばかりと思いきや、昭和初期のモダン感覚のほうが色濃く出ています。和食一辺倒でもなく、てっきり戦後の文章なのかと勘違いしちゃうほど、モダァーンなの。今読んでみて、古さを感じません。去年から今年は白州ブームだったから、なんとなしに来年は魯山人ブームがふたたび来そうな予感がします。 ![]() その北大路魯山人を、「もてなしに集中し」「階級社会を軸とする華やかな芸術」と評価しています。村上隆さんの「芸術起業論」(幻冬舎)です。世のオタクから総スカンをくらった、海洋堂とのコラボレーションの際の自虐的なエピソードが面白いです。それは脇道でして、本書の主張は世界基準の「文脈」を理解せねば、世界の評価は得られないってことなの。文系の学問や文化、その範疇ともいえる娯楽に携わる若い人たちへの啓蒙書です。「うるせぇ」と感じるか、「その考え、わかるわかる」と感じる二項対立状態が、ざわざわと胸中に浮かび上がってきます。「価値を生むのは、才能よりサブタイトル」との村上さんのお言葉、好きです。 (浅草散歩) |
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