
沖縄返還闘争で反対セクト襲撃で殺人を犯し、懲役喰らった過去を持つ、元新左翼の質屋の主人が女子高生を支援します。新左翼のピカレスクなする匂いがする題名に誘われ、読んでみましたら、無軌道な2人の女子高生を描いたストリート・チルドレンものでした。彼女たちの六本木ヒルズ爆破までに至る思想のなさっぷりが、本書の主題なのね。ヒキタクニオさんの「不器用な赤」(光文社)です。バブルの頃の中森明夫さんの小説で、『オシャレ泥棒』ってのがありましたでしょ(宮沢りえさんでドラマ化されたはず)。消費社会を嫌悪する主人公たちの姿は、中森さんのその小説を、いま描いたらこうなるんだろうなという感じですわ。
(浅草散歩)