オトメン/ぎゃる侍
2007083022561320070830225611ガールズサイドの視点で、平成になってからの男女の自意識変化を分析する好題材ね。BLと伝統オトメチックのハーフブレンドで描いてて、モチーフに注目です。主人公の剣道部主将の美形男子学生が、秘めた真実の姿は"乙女"だったのです。かわいいものや料理や裁縫が好きな、彼の無敵っぷりを描くコメディなの。菅野 文さんの「オトメン(乙男)」(白泉社)。斜め下視点から、はまる男性読者も多そう。2巻まで読んでみましたよ。

さてさて主人公の女子高生、蘭ちゃんへ刺客を送り込む謎の組織”ミストラル”との闘争よりも、彼女が何故に”ぎゃる侍”となるに至ったか、ねっち〜り明かしてゆきます。家伝の剣術を授ける祖父との絡みが、まるきり”バガボンド”ちっくな展開で楽しいわぁ。末松正博さんのコミック「ぎゃる侍 2巻」(角川春樹事務所)です。次巻発売が待ち遠しい!

(浅草散歩)
【2007/08/29 22:53】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(1) | page top↑
木漏れ日に泳ぐ魚
20070828075503季節は初夏、2DKのアパートを引き払いって、一組の男女が別れる最後の晩のお話です。別離の朝までの時間、まずユーミンの「真珠のピアス」の歌詞の解釈をめぐって、ふたりのかけひきがあるの。夜明けにベッドの下にピアスの片割れを捨てる、あれです。もしかして次の彼女が、それを見つけるかもしれないし、見つけずに朽ちてゆくかもしれないし、ああぁん、なんて恨めしいわたくしの気分♪ ってな心象を綴ったものだったでしょう。だから本書は、男女のフォークロアな別離を描いていくのかと思ったら、ミステリーでした。いやいや、心理劇とでもいうのかな。ある男性の死の原因が、彼女と彼が別れる原因となるんですけど、二人が記憶のつじつま合わせをする一折りごとに、それがつまびらかになってゆきます。別役実さんの戯曲っぽい展開に、昭和の香りがしました。恩田陸さんの「木漏れ日に泳ぐ魚」(中央公論新社)です。

(浅草散歩)
【2007/08/27 23:52】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(2) | page top↑
片耳うさぎ
20070826223115ミステリーの種明かしのところで、まじで「えっ!」と声をだしちゃった。トリックのつじつまあわせはさておき、期待以上の好結末だったの。パパの事業に失敗しちゃったものだから、女子小学生の主人公とママは、パパの実家に戻ります。そこは千坪あまりの広さを持った古〜い、お屋敷ですよ。怖い大叔母様を筆頭に、親戚一同が住むお屋敷は、居候させてもらったこともあり、いごこちが悪いったらありゃしない。そんなある日、ママが所用で外泊するために、主人公は屋敷に残されちゃうことになります。臆病気質な彼女は、級友の姉の女子中学生に助けを求め、自室にお泊まりしてもらったところ、屋敷にまるわる言い伝えに絡む、奇妙な事件に遭遇し始めるのです。大崎梢さんの「片耳うさぎ」(光文社)です。序盤の80頁くらいまで、ジュブナイルなのかミステリーなのか、話のもってゆきかたをどうしたいのか判然とせず、悶々としますけれど、それ以降は展開がスピードアップしてゆきます。

#大庭賢哉さんの装画が、
#本書の世界観をぴたりと表現しています。

(浅草散歩)
【2007/08/26 22:28】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
22才の別れ Lycoris − 葉見ず花見ず物語
20070826223211竹筒に蝋燭を灯して街路を照らす、クライマックスの”竹宵”シーンがすばらしく美しいのです。ぜひ実物を拝見したいものです。さて、筧利夫さんが演じる独身で44歳の主人公が、自宅前のコンビニで、不思議少女ちゃんと出会ったところ、彼女はどうやら自分が22歳のときに分かれた女性の娘と発覚します。彼は事実を告げぬまま、2人は交際を始めるの。娘役の鈴木聖奈さんは、なぜか”綾波”っぽい風体をさせられてますが、これって筧利夫さんが鉄道模型オタの設定だから、妄想少女っぽくしたのでしょうか。助演の清水美砂さんの演技力がなくば、もっと男性視点のご都合主義になっちゃったかも。それに、”竹宵”シーンの撮影に協力された臼杵市の方たちに助けがあって成立した映画ですね。大林宣彦監督の「22才の別れ Lycoris − 葉見ず花見ず物語」です。なお本作では、恒例の新人女優さん”脱がし”はありませんでした(驚)

#伊勢正三さんの「22才の別れ」が、
#全編に流れまくるのはよいとしても、
#耳障りな効果音を入れすぎ。

(浅草散歩)
【2007/08/25 22:29】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
国鉄改革の真実「宮廷革命」と「啓蒙運動」
200708262232151987年に国鉄が無くなってJR各社が誕生したわけですが、JR東日本のCMキャラクターは後藤久美子さんでした。国民的美少女ってフレーズは、彼女から際だって使われるようになったのね。
そんな華やかなCMに至るまでの裏側では、動労の転向や国労の崩壊など、すさまじい激闘があったかと思います。だんだんと歴史のヒトコマになりつつある、当時の国鉄解体の内幕を、当時のキーマンかつ現役のJR東海会長が語った本ですよ。葛西敬之さんの「国鉄改革の真実「宮廷革命」と「啓蒙運動」」(中央公論新社)です。後半は、JR東海の新幹線経営の自画自賛と、リニア化に向けたプロパガンダっぽいです。人口減少経済を目前に控えている事実を踏まえたうえでの、新幹線開発の提示がなされてないのが残念。

(浅草散歩)
【2007/08/23 22:27】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
遠くの空に消えた
20070820023404神木隆之介くんの半ズボン姿を愉しむ、ショタコン作品でしたよ。冒頭からして神木くんと、ささの友間くんの立ち小便シーンですもの。その方面の好事家には、たまらないでしょう。予告編では、「ぼくらの七日間戦争」みたいな冒険譚なのかしらと想像していたんですけれど、さにあらずのファンタジーなの。空港建設に絡む大人たちの反目を、コミカルな架空世界として描いてて、好き嫌いは分かれるところかも。あと、大後寿々花さんの役割がよく判らなかったなぁ。でも、エンディングが感動的。高橋真唯さんが、さりげなく好演してます。行定勲監督の映画「遠くの空に消えた」です。

(浅草散歩)
【2007/08/19 23:30】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(2) | page top↑
べクシル 2077 日本鎖国
20070820023504民需のみならず、軍需用のロボット生産の世界覇権を握った日本が鎖国しちゃって、10年が経ったところからお話は始まります。あっという間に米軍が潜入すると、そこはマッドサイエンティストによって、機械の体にされてしまった国民がスラムに棲む、荒廃した国土が広がってましたよ。かの懐かしい”銀河鉄道999”で、メーテルと鉄郎が立ち寄った惑星にありそうなエピソードを、近未来の日本を題材に描いたようなドラマでした。曽利文彦監督の映画「べクシル 2077 日本鎖国」です。

(浅草散歩)
【2007/08/18 01:29】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
天然コケッコー
200708200235042小学校と中学校の生徒をあわせて6人しかいない田舎に、転校生の男の子がやってきます。「花ざかりの君たちへ〜イケメン♂パラダイス〜」に出演してる、岡田将生くんです。彼と夏帆さんの初恋を描く、ほのぼのストーリィなの。夏帆さんのボケっぷりとか、自己嫌悪に陥ったときのしどろもどろな浮き沈みとか、演技がとても達者ね。山下敦弘監督の映画「天然コケッコー」です。女子中学生のささいな日々を、島根の四季あふるる山並みで包み込んでゆく映像が素敵よ。

(浅草散歩)
【2007/08/17 02:31】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
名画座番外地 「新宿昭和館」傷だらけの盛衰記
20070820030603新宿駅南口の小汚さが一掃されてから、ずいぶんと経ちますね。ヤクザ、任侠映画がローテーションされていた昭和館には、強烈なキャラクターな従業員がいたの。場末のドラマは、映画よりも面白かったわ。劇場は、2002年に閉館。川原テツさんの「名画座番外地 「新宿昭和館」傷だらけの盛衰記」(幻冬舎)です。

(浅草散歩)
【2007/08/16 03:04】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
株式会社ハピネス計画
20070814014404中原淳一さんの「それいゆ」を現代風にしたようなアクリルガッシュの作風が素敵。大槻香奈さんが描く、そんな表紙イラストに惹かれました。婚約破棄され、会社をリストラされ、神経過敏症っぽい28歳の主人公が、実家に戻ります。彼は中学校時代の同級生が経営する、スピリチュアル商品の販売会社に勤め始めるの。オレオレ系のナイトメアっぽい不条理ストーリィです。中学時代に保健室で同衾しちゃったかもしれない同級生女子の幻(?)に、翻弄されてゆく姿を描いています。ハッピーエンディングで後味悪い感じはしませんけれど、主人公の神経過敏症傾向は序盤の味付けでしかなく、後半のキレ味が薄い印象でした。表紙イラスト負けしてる感じね。平山瑞穂さんの「株式会社ハピネス計画」(小学館)です。

#大槻香奈さんの公式
http://ohtsuki.rill-fu.com/

(浅草散歩)
【2007/08/14 01:42】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
ラ・サタニカ
20070814014503「彼と出会って二度目の春 特大の爆弾が落とされた」ってフレーズに、ぐいと胸ぐらを掴まれた気分。高校の教室、俺の席に顔をすり寄せ、頬を赤らめている彼を目撃しちゃうところからお話は始まります。1話の指舐めで締めて、2話の美しいラブシーンに至る展開は感動的! 乙女なヘタレ攻×きちく眼鏡の駆け引きラブなBLコミックスですよ。天禅桃子さんの「ラ・サタニカ」(コアマガジン)です。

(浅草散歩)
【2007/08/13 01:35】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
うさぎパン
20070807102303高校デビューの公認カップルが、晴れて恋人同士になるまでの道のりを、ファンタジー味もコソ〜リと振りかけ、ほの甘く調理した青春小説です。進学した優子に、2人の男女との出会いが起こるの。ひとりは、義理の母が手配してくれた家庭教師の美和さん。彼女は、物理を専攻する女子大学院生です。もうひとりは、同級生の男子。彼は父の営むパン屋を手伝ってますよ。瀧羽麻子さんの「うさぎパン」(メディアファクトリー)です。

中盤以降、優子の亡き母が、都会のフォークロアっぽい再登場の仕方をするんですが、著者の筆力の賜物でしょうかぁ。家庭教師に亡き母が憑依する、ファンタジー要素の強いシークエンスの描き方は、ライトノベルみたいなキャラ立ち目的の書き割り装置になっていません。えらく、こなれた文章なんです。人間関係とか恋愛関係の癒し系小説というより、児童文学にカテゴライズしたほうが似合ってるでしょうね。第2回ダ・ヴィンチ文学賞大賞受賞作だそうです。

(浅草散歩)                 
【2007/08/06 23:58】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
トランスフォーマー
20070806140407日本語吹き替え版のほうを観ました! 善の“金属生命体”チームのリーダー、オプティマスプライムの声が、アニメ版トランスフォーマー・コンボイ役の玄田哲章さんなの。前評判どおりで、変身シーンと米軍協力による戦闘シーンの映像は、スピーディーでケレン味あふるるものですよ。冴えない高校生が地球を救う人間ドラマの方は、ぐだぐだなんで、理屈っぽく解釈する余地はまったくなく、視覚と音響で味わうべきドラマでしょう。トランスフォーマー軍団の衝撃映像の迫力で、ラストまで押し切られちゃいます。マイケル・ベイ監督の「トランスフォーマー」です。きっと、SF映画っぽく感じられるであろう字幕版より、肩の凝らない娯楽として受け止めやすい、吹き替え版が是非オススメよ。

(浅草散歩)

【2007/08/05 23:59】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(2) | page top↑
オーシャンズ13
20070806140203ホテル王にして敵役のアル・パチーノさんの大御所演技が、ラスベガスらしい胡散臭さむんむんで、貫禄たっぷり。犯罪者なんだけど描かれ方が清廉なオーシャンズ・チームと、単純な善悪対決になっていないところが素敵。カメラワーク、テンポのいい編集が粋で乙な、夏の夜向きの映画でございますよ。カジノに舞台を戻し、ジョージ・クルーニー さん、ブラッド・ピットさんらのいつもの豪華メンバーが活躍なの。映画「オーシャンズ13」です。カジノ攻略の細かい筋書きはぬきで愉しめる、魅惑のムード歌謡映画ってところね。

(浅草散歩)

【2007/08/04 14:00】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(1) | page top↑
ブルーハーツ
20070806140004『これを読んだら連絡をください』『パレット』『すべての愛の1%』といった前川麻子さんの既存作品では、ヒリヒリっとしててキレた人間関係を描く作品が多かったでしょ。それが今回は、わりと素直な恋バナだったの。掲載場所が理由だったのですかね。携帯のlivedoor小説で連載されていた連作短編作品を、単行本に纏めたのだそうです。携帯の画面での閲読だと、込み入った描写は辛いとの配慮てか? といっても、各話のキャラクターは、長編に登場しそうなクセ者ばかりです。出し惜しみすればいいのに、もったいな〜い。前川麻子さんの小説「ブルーハーツ」(ジャイブ)です。

#「ブルーハーツ-season2-」が連載され、
#前川麻子先生の恋愛相談なる企画も、
#絶賛展開中の模様

(浅草散歩)

【2007/08/03 13:59】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
ぎゃる侍
20070803020204「武士道とは死ぬことと見たり、ぎゃる侍道もそれしかり 死ぬ気のヤツにかなうものなし」って、なんて素晴らしい惹句なんでしょう!

雑誌『POPTEEN』での連載のときは、ポツポツとしかチェックしていなかったものですから、ふーぅんと思ってたんです。けど、コミックスでまとまって読んでみたら、マジめに痛快な青春アドレナリン作品だったの。主人公の蘭ちゃん、めちゃ可愛いよ。蘭ちゃんへの刺客を送り込む”ミストラル”の正体が気になるぅ。8月末の第2巻の刊行がまちどおしいです♪ 末松正博さん&原作:山口白桐さんのコミックス「ぎゃる侍」(角川春樹事務所)です。こりゃぁ、もう、東映の鈴木則文監督に映像化してもらわなきゃですわ。

(浅草散歩)
【2007/08/02 23:59】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(3) | page top↑
ビバ! ひきこもり 働いたら負けかなと思っている
20070801220704ひきこもりをしながらの、税や年金の納め方まで解説されてるんですもの。冗談かとおもったら、比較的本気度の高い、ひきこもりノウハウ指南ばかりです。兎に角、やってみなはれ、って感じの明るい本。重症に至る前の人には、気が重くなるカウンセリング本より、現実を見つめる鏡になりそうね。「ビバ! ひきこもり 働いたら負けかなと思っている」(ホビージャパン)です。
バランスを取るためかしら、キーパーソンたちへのインタビューがありました。高橋ながりさん、西川りゅうじんさん、滝本竜彦さん、奥浩哉さん、橋爪久実さん(レンタルお姉さん)が選ばれています。高橋・西川ご両名の人選は、ニュービジネス系実務書でお馴染みな方だけに、この本のテーマにはやや強引でしたかねぇ。

(浅草散歩)


【2007/08/01 22:05】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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