IT'S ONLY ROCK'N ROLL
20070731012803インディーズ・レーベルで1枚CDを出したものの、ベーシストが殺人未遂で収監されちゃったものだから、長らく燻っていた九州の中年ロックバンド(パンク系?)が、保健所連続爆破事件に関わったことを契機にに再出発するお話よ。34歳の主人公は、現像所のアルバイトで生計をたててます。母親を犯せとシャウトしたり、鶏首を食いちぎるパフォーマンスをしていたバンドなんですが、中年になってもいまだロックの夢を捨てず、焦る日々なり。
同時期、痛い系の女の子が動物解放を目指し(?)、保健所をダイナマイトで爆破する事件を起こします。ひょんなことからその反社会的活動を扇動したのは、彼らのCDじゃないかとTVで報道されちゃった! そこに、ムショからベーシスト(40歳)が戻ってきて、バンドは猛然と活動再開しますよ! <目次>を観ていただければ、本書の音楽的な世界観は、なんとな〜しに察していただけるかも。東山彰良さんの「IT'S ONLY ROCK'N ROLL イッツ・オンリー・ロックンロール」(光文社)です。

マスコミで取り上げられたからといって、所詮は地方都市の中年マイナーバンド。ドサ回りから這い上がってゆき、四苦八苦する姿が笑えます。15の春に彼が童貞を捧げた同級生(現人妻)、初期バンドメンバーでいまや成功者の国民的ロッカー、『智恵子抄』状態のベーシストの妻、保健所連続爆破犯人らの個性的な助演陣がむちゃくちゃに絡みまくって、起爆剤になって、彼らの日比谷公会堂公演まで疾走してゆく展開が素晴らしいの! 暴力、セックス、ドラッグと、必須の素材がまんべんなく散りばめられています。

さて、中年になって強烈な光を浴びた彼らが迎える物語の終わりは、ロックをモチーフにしているだけに、突如として無慈悲な暗い影に襲われます。ベーシストがバンドを抜けるんですけど、その理由と結末は本書を読んでみてください。無性に泣けます。ぜひ、続編が読んでみたいわぁ。

<目次>
ARE YOU READY TO ROCK? I'M READY TO ROLL
TRAIN TO NOWHERE
REVOLUTION STARTS HERE
夢見る頃を過ぎても
めんたい・シティ・ロッカーズ
THE GIRL IN THE DIRTY BOOTS
THE TRAVELING BAND
TOKYO BLUES BIG-BANG
BEAT'S SO LONELY
愛じゃないのさ
災いの鳥
春夏秋冬
HELLBOUND CHOPPER
CROSS ROAD
NOTHING BUT THE BLUES
もしも終わりが見えたなら
R.A.W.M.I.N.D.S

(浅草散歩)
【2007/07/31 01:26】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(2) | page top↑
ししゃも
20070730220010町興しの為に、地域ブランドを活かしたNPOの立ち上げが盛り上がってますでしょ。リストラ状態同然で商社を辞し、故郷の北海道にUターンしたOLが、偶然に水産試験場で見いだした”虹色ししゃも”を地場の新名産にしようと奮戦するお話です。自治体に掛け合って予算も付けさせ、さらには会社まで作っちゃいます。
貴種流譚のバリエーションで、UターンOLってのが新鮮でした。出生県から転出し、出生県に戻ってきた押しの強い主人公が、故郷の人々を見下したり、値踏みする態度が痛々しい〜。仙川 環さんの「ししゃも」(祥伝社)です。
ししゃもの飼育法を発見したキーパーソンが、謎の失踪をしてしまい、町を挙げての計画が頓挫しそうになるところから、ドラマが急展開。皆の心が通いあってきます。いちおうミステリーなのかな。

巻末に、編集部宛で100字感想の原稿用紙がついてました。祥伝社さんの編集部の志を感じます。

(浅草散歩)

【2007/07/30 21:59】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
夕凪の街 桜の国
20070730001905米国による広島原爆攻撃から13年後に亡くなった女性と、そして現代に生きる彼女の姪と、友人女性のお話です。序盤の麻生久美子さんの飄々とした演技が美しく、中盤以降の悲劇に胸がしめつけられます。昭和後期のイデオロギー対立の構造の中で、いろんな反戦・反核映画が生まれましたでしょ。市井の視点で泣かせるギミックは、だいたい一緒なんですが、世界各地でいまも起きている紛争へと、置き換えの想像力を働かせる内容だったの。麻生久美子さんと、中越典子さんは、こうの史代さんの原作コミックのキャラクターの雰囲気そのままです。田中麗奈さんは演技のバリエーションがパターン化してて、大根に見えてしまったのが残念ね。佐々部清監督の映画「夕凪の街 桜の国」です。

(浅草散歩)
【2007/07/29 00:15】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
憑神
20070730002303舞台は江戸末期、妻夫木聡くん演じる武士が、貧乏神・疫病神・死神に順番に取り憑かれてしまうお話です。さて、どうやって災いから逃れるか、貧乏と疫病までは小咄っぽく、笑える展開で進んでいたんです。でも本編を締めくくる死神のエピソードはいただけないの。妻夫木くんの家系は、将軍家の影武者役を担っていたという設定に、明治維新での武士の没落が絡んできます。時代に棹さす武士道の話なのか、喜劇なのか、どうにもぐちゃぐちゃになってます。それまで西田敏行さんや香川照之さんが担っていた軽快なテンポが、大政奉還・鳥羽伏見の戦いから戊辰戦争までずたずたに引き延ばされちゃあ、げんなりよ。降旗康男監督の「憑神」です。

(浅草散歩)
【2007/07/28 00:16】 | 未分類 | トラックバック(1) | コメント(0) | page top↑
神野悪五郎只今退散仕る
20070730002403装幀イラストが宇野亜喜良さんなので、幻想文学系ということは一目瞭然なのですが、内容はジブリのアニメ映画を想起させる妖怪譚です。ってことは、もちろん主人公は少女でございますよ。有名な伝奇の「稲生家の怪異譚」をモチーフに、彼女とその妹が妖怪退治に挑みます。著者の高原さんは、1985年に第1回幻想文学新人賞を受賞し、澁澤龍彦さんと中井英夫さんに選ばれたそうです。あーぁ、幻想文学系だしぃ、もしも高潔で固い文章だったら辛いなぁと思いましたが、さにあらずのエンターテインメントだったの。とりわけ後半の展開は、ライトノベル味になっちゃったりしてて面白かったわ。高原英理さんの「神野悪五郎只今退散仕る」(しんのあくごろうただいまたいさんつかまつる)(毎日新聞社)です。

(浅草散歩)
【2007/07/27 00:14】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
次世代広告コミュニケーション
20070727113703そもそも業界の特色なんでしょうけとカタカナがぁ、もぉ〜のすごく頁内に氾濫してます。インターネットを用いた広告施策の新しい作法を解く、軽妙な語り口の実用書なの。HDDレコーダ&地デジTVを買ってから、かくゆうわたくしもTVスポットは飛ばすし、新聞の番組欄を見なくなりました。103ページの前半まとめの見出しに、本音が覗けましす。”広告会社に何ができるのか”ってところです。TVスポットに軸足を据えた組織やビジネスモデルが変わりつつあることへの自問自答ですね。コミュニケーション基盤の構造変化への対策のつぎは、2030年頃には目立ってくるであろう人口減少対策なんだぁろうな。ADKインタラクティブのスタッフ(横山隆治さん、関 良樹 さん、松矢順一さん、太駄健司さん、三輪宗久さん)が執筆の「次世代広告コミュニケーション」(翔泳社)です。

(浅草散歩)
【2007/07/26 11:34】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
鉄塔 武蔵野線
20070725104303送電線の鉄塔を、男子小学生たちが81号鉄塔から起点の1号を目指して、チャリで探索します。鉄塔を見上げる主人公たちの仰角の視点描写が、冒険気分を盛り上げますなぁ。90年代末に映画になったノベルを復刊するそうで、釣り師さんからパイロット版を献本されました。発売前の非売品だそうです。実にうっとーしいくらい東京電力の鉄塔写真が満載の484ページなの。わたくし、構造物好きなので嬉しいのですけれど、リファレンス要素を求める本ではないのが残念だわ。銀林みのるさんの「鉄塔 武蔵野線」(ソフトバンククリエイティブ)です。

#正式発売は秋口ですって。

24号鉄塔に辿り着く318ページ付近で、それまでの淡々としたジュブナイル展開に、メイクドラマが起きます。そこからエンディングまでぐいぐい読ませ、ファンタジー風味で締め括るんです。ちょい、泣けたぁ。初刊行時に、何でファンタジー関連の賞を得た作品なのか、納得のハッピーエンディングでした。

#文中で鉄塔のことを評して、
#「気品は弥増す(いやます)」って言葉があった。
#いやます、滋味ある言葉ね。
#to increase (all the more)

(浅草散歩)
【2007/07/24 10:40】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
私、おバカですが、何か? 偏差値40のかしこい生き方
20070723102105”丘の上のキャバクラ”と呼ばれる女子高経由で短大に入り、いろいろ職に就いたんだけど、手取り12万円のOL月給に愕然しちゃった彼女。だって会社のお局様(30歳)の月給は、22万円なんです。OL事務すら満足にできないおバカな自分を変えねば、と一念発起してお受験を決意したのが試験の2ヶ月前ですよ。で、彼女は早稲田大学政治経済学部にAO入試で合格したの。深田萌絵さんの「私、おバカですが、何か? 偏差値40のかしこい生き方」(マガジンハウス)です。
本書の後半では、小論文と英文読解、そして面接の受験ノウハウを紹介しています。はてさて、それが万人の役に立つかはさておき、彼女の実はしたたかな人生観が受験勉強方法にも表れてて、面白かったぁ。偏差値がどうこうというより、博打打ちとしての才覚があるんでしょうね。

#彼女、株アイドルらしい。
#ファイナンス媒体でコラム書いてるんですって。

(浅草散歩)
【2007/07/23 10:20】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(3) | page top↑
「洋酒天国」とその時代
20070723000703著名なサントリーのPR誌「洋酒天国」をモチーフにした戦後文壇論ですよ(なんだか、昭和30年代関連書が多いなぁ)。目次をご覧になるとおわかりかと思いますが、開高健さんや山口瞳さんたちサントリーのアド人脈だけに終始していないの。占領期後の復興によって増してきた中産有知識階級の出版消費に支えられた作家、そして知識人たちが多数いるじゃないですか。彼らを”酒”企業の販促誌編集の視点から評論しているのが、面白かったわ。酒サービス業の視点からですと、「おそめ 伝説の銀座マダムの数奇にして華麗な半生」(http://asakusasanpo.blog96.fc2.com/blog-entry-746.html)があったりします。それと連続して読むと、いいリズムが生まれるかもしれませんよ。小玉 武さんの「「洋酒天国」とその時代」(筑摩書房)です。

<目次>
第1章 その水脈から
第2章 佐治敬三が創刊した『ホームサイエンス』
第3章 開高健の<雑誌狂>時代
第4章 山口瞳と『洋酒天国』綺譚
第5章 柳原良平と「アンクルトリス」の軌跡
第6章 植草甚一世代の登場
第7章 薩摩治郎八のパリ・浅草伝説
第8章 埴谷雄高の酔虎伝
第9章 山本周五郎と間門園
第10章 酒場文化の復権

(浅草散歩)
【2007/07/22 23:59】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(2) | page top↑
グローイング・ジュニア
20070723000707昭和30年代の北海道で、IQ150の小学4年生が女性器を観たいが為に何度も親友を騙し、覗きや盗撮に励むの。”パンツの穴”っぽい、変態チックなリピドー描写が笑えます。児童文学かと思ったら、大間違いの団塊世代向け小説でございました。本編を挟んでいるプロローグとエピローグでは、成人となった主人公が息子と一緒に実父の葬儀に帰省し、親子の断絶を描き、自身の過去を振り返ります。それって、青春時代を回顧する『ニューシネマパラダイス』形式ですよ。でも、センチメンタルな感情移入には至りませんでした。主人公はその明るい”性欲”よりも、IQの高さを言い訳にする小狡さがあって、その後ろめたさがつきまとうのよね。たぶん、故郷を離れた大人の忸怩たる感情が、過去を美化させない装置となっているんだろうと理解。内山安雄さんの「グローイング・ジュニア」(講談社)です。

(浅草散歩)
【2007/07/21 00:02】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
中井英夫 虚実の間に生きた作家
20070723000803そうね、『虚無への供物』を始めて読んだのは、ポンちゃんが1冊渡してくれたからだったのよね。中井先生と薔薇園で遭遇されてから、幾年月。またも出版おつかれさまです。せっかくの単行本未収録作品を掘り出したのなら、晩年の写真より、もっと若い頃の写真を表紙に据えてほしかったなぁ。そのポンちゃんこと、本多正一さん編集の「中井英夫 虚実の間に生きた作家」(河出書房新社)です。幻想文学やミステリファンの皆様、ぜひ手に取ってみてくださいまし。

<本書の主な内容>
単行本未収録作品:
緑川弓雄「屋漏」
碧川潭「朝ごはん」
塔晶夫「青みどろ」「人魚姫」
中井英夫「草の沈黙」「少女密偵団殿」「少年とカメレオンの話」

対談:
三浦しをん×本多正一『虚無への供物』 妄想と現実と

その他にも対談、エッセイなど多数。

(浅草散歩)
【2007/07/20 00:01】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
バージョンアップ はちきれそうなあたしの12か月
20070719094905「友だちのウェディングパーティーの片隅でひっそりと涙を流している28歳のオンナ。しかも話題は二の腕だ− 」って、序盤に主人公がぽつり呟きます。それがきっかけとなり、彼女は筋トレダイエットをスタートするの。といって、コンプレックス系ノベルの痛い内容ではなく、女子力アップを支援する爽やかなストーリィでございました。ハウスウェディングプランナーに転職し、恋と仕事の歯車が回りはじめます。主人公が人気TVドラマに出ていた元子役って設定は、いかにも加齢とともに太りそう。その分、登場人物が華やかで
ラッキーが棚からボタ餅形式だけど、嫌味なくたのしめますよ。終盤を締め括るメイクドラマが、涙腺を刺激しました。小泉すみれさんの「バージョンアップ はちきれそうなあたしの12か月」(マガジンハウス)です。あと、はかるだけダイエットの豆知識も得られます。

#10月頃に続編が出る模様

(浅草散歩)
【2007/07/19 09:48】 | 未分類 | トラックバック(2) | コメント(0) | page top↑
iPH-0NE
20070716171206iPH-0NEを使い始めましたので、Newton MessagePad(これ、OMPなのよ)と並べて記念写真です。噂にたがわぬ斬新なインターフェースが、すっ、凄いの。画面を指で、すうっと触るだけで、ぐりぐりと動きます。あっ、電話はもちろん使えません。

そうそうNewtonでは、テキストやオブジェクトを消すとき、ペンでぐちゃぐちゃって書き込むと、「ブハッ」と煙が出て消えるアニメが表示されたでしょ。残念ながら、それは、iP0NEには搭載されてませんでした。まぁ、いまさらNewtonと本機を並べて評価してもね(笑)

#久方ぶりに通電してみたこのOMP、
#いまも元気に稼働しました。
#意外と頑丈なのよ。

(浅草散歩)
【2007/07/16 16:42】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(3) | page top↑
図鑑に載ってない虫
20070716171104リスカ癖のある元SM嬢役の菊地凛子さんがアニメ声で、コメディエンヌを熱演しております。もし彼女に”まゆげ”があったら、たぶんアイドルオタがペタリ張り付いちゃうような可愛さよ。さて本作は、鈴木清順さんのシュールな喜劇の系譜に位置づけられる、往時の日活っぽい作品でしょう。謎の“死にモドキ”を探す仕事を受けた主演の伊勢谷友介さんの演技が薄味ですが、松尾スズキさんと岩松了さん、そしてふせえりさんが小ネタてんこ盛りで、助けてます。むしろ、全体的には濃い味だわ。三木聡監督の映画「図鑑に載ってない虫」です。

#ふせえりさんの
#甘味好きの子分キャラが、笑えます。上手い!

(浅草散歩)
【2007/07/15 15:44】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
腑抜けども、悲しみの愛を見せろ
20070716171103非常識で高慢な姉役で、しかも大根役者の役がこんなにハマっちゃってて、女優としての今後は大丈夫かしら? おおきなお世話でしょうが、心配になっちゃった。その役を演じてるのが、佐藤江梨子さんです。ある理由によって姉にいじめられる妹役が、身長150cmの佐津川愛美さんなものだから、佐藤江梨子さんの威圧感が200万倍くらいに感じます。吉田大八さん監督の映画「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」です。

兄夫婦を演じる永作博美さんと永瀬正敏さんの兄夫婦も、本谷有希子さんの原作小説のイメージどうりでしたよ。ただ、原作の中でも分かりやすい姉妹バトル描写に傾斜しちゃって、兄夫婦のどろっとした関係の解釈を、役者の演技に頼っちゃったきらいがあるなぁ。ラストの落ちが、原作以上に単純に見えちゃったのはそういったところかと思うわ。

#本作の永作博美さんは、
#往時の田中裕子さんっぽい雰囲気。
#ひとつネジが抜けた演技が秀逸。

(浅草散歩)
【2007/07/14 16:45】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
青年のための読書クラブ
200707161710042天羽間ソラノさんの装幀の切り絵イラストが、まじ素敵です。「少女革命ウテナ」のタイトルバックのイメージなの。さて、小説の内容はというと、聖マリアナ学園という女子校の”読書クラブ”を舞台にした”学園史劇”なの。まずは1969年の出来事から始まり、1919年から2019年迄の百年間を描いてます。うーん、世界観はまごうことなき”百合”なのでございますが、なぜだか”東映”的なキャラ純度の濃いドラマの匂いがします。たとえば「スケバン刑事」3部作と「少女コマンドーIZUMI」を、一気に視聴したとしたら感じるような高揚感? 桜庭一樹さんの「青年のための読書クラブ」(新潮社)です。

#天羽間ソラノさん装幀のカバーをめくると、
#この手の小説本ではめずらしく、
#表1・表4に仕掛けがありました。
#どうぞ、ご覧アレ。

<「cre8・illustrator」に掲出中の天羽間ソラノさんの作品>
http://www.cre-8.jp/i/user_page-AmahamaSorano.html

(浅草散歩)
【2007/07/13 16:51】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
ガンバレ乙女(笑)
20070716171004乙女塾ふたたびっ、な印象がありありなアイドリング!!!のCD「ガンバレ乙女(笑)」を買ったら、DVD付でした。江渡万里彩さんのアップのカットが予想以上に多めだなぁ。

(浅草散歩)
【2007/07/12 17:02】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
笑味期限はいつ切れる?? 高田文夫の笑芸ノート
20070716170904松村邦洋さんと、春風亭昇太さんの登場回数が、すごく多いの。その他、さまざまな芸人さんがネタにされててますが、とりわけ落語ブームの勢いを感じます。本書は、雑誌「アサヒ芸能」で、2005年8月から翌年の12月まで連載されたコラムを纏めたものですから、賞味期限でなく”笑味”という訳です。はて、期限以前にエンターテインメントの高度資本主義市場に、出回っていないというか、未だくすぶっている芸人さんも紹介されててますよ。そこに高田さんの愛があるなぁ。高田文夫さんの「笑味期限はいつ切れる?? 高田文夫の笑芸ノート」(ざぶとん亭風流企画 /星雲社)です。

その彼が第1話脚本を書いたTV番組「刑事ヨロシク」のことを、演出家の久世光彦さんに草野仁さんが聞いたところ、『それには触れないでくれ』って、切りかえされたんですって! はは、愉快。

(浅草散歩)
【2007/07/11 16:51】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
マンガ古本雑学ノート
20070716170803そもそも、この本自体が約10年前に刊行された古本だったりします。古書店や新古書店でのマンガ古本収集のコツとツボを指南されてるの。読者人口が増え、出版部数も増していた昭和後期の著名タイトルですら、古書市場から全巻集めようとするのは一苦労だそうです。あと、少女マンガは出回りが少ないので、ことさら集めづらいのだとか。ふむふむ。江下雅之さんの「マンガ古本雑学ノート」(ダイヤモンド社)です。本書では新刊専門書店も取材されていて、京都の七条河原町のBIGBOSSさんなど、取り上げられていました。独特の味わいがあって、懐かしいお店でしたぁ。

(浅草散歩)
【2007/07/10 16:49】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
「世界征服」は可能か?
20070716170704大昔の特撮TV番組「レインボーマン」の”死ね死ね団”と、横山光輝さんの「バビル2世」の”ヨミ様”を例にとって、悪の不毛を語る部分が愉快なの。浅薄なのか、深淵なのか、どっちつかずな語り口は確信犯なんでしょうね。結論、世界征服が成立しても、非征服者の集団が高付加価値な商品を支配者に提供できない世界になったら、支配者に満足感はないよね、、、という流れに辿りついてゆき、さらに悪の新地平を提唱されます。うん、ほんとうの彼の結論は実際に本書をお読みになったほうがよいでしょう。ふふふ。岡田斗司夫さんの「「世界征服」は可能か?」(筑摩書房)です。

岡田さんは「007」など、いくつかの海外作品の”世界征服”も取り上げていますが、本書は主に国産の娯楽作品を素材としておられます。西欧視点もしくは非西欧視点で、世界各国の娯楽作品の”世界征服”を分析したものも読んでみたいなぁ。

(浅草散歩)
【2007/07/09 16:48】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
となりの神さま
20070716170602異邦人たちの宗教現場を取材しています。グルメ本のように、絵づら優先で淡々と各地をコメントしてゆくので、それぞれの宗教民が抱える問題点は読者側の想像力にゆだねられた感じでした。イスラム関連は不勉強なので、いささか消化不良な読後感なの。裴昭さんの「となりの神さま ニッポンにやって来た異国の神々の宗教現場」(扶桑社)です。
むしろ、ほんの19頁しかない第2章で、韓国のシャーマンを取り上げたところに、著者の心持ちが見えてきます。大阪・桜ノ宮の「竜宮王」の写真、旧淀川でおばさんが写っている姿が印象的でした。

<本書の宗教施設取材先となった、主な宗教>
イスラム教/仏教/韓国キリスト教/東方正教/ユダヤ教/ヒンドゥー教/ジャイナ教/シク教/道教

(浅草散歩)
【2007/07/08 16:48】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
東京国際ブックフェア
20070716174403わぉ、トレードマークの”髑髏”帽子を被ってますよ。東京国際ブックフェア・Adobeブースに松本零士さんがが出現! 「夢はかならず実現します。アイディアは人にいってはダメ。パクラれます。」っておっしゃってたの。はるか大昔、「銀河鉄道999」の映画化の握手イベントで拝見して以来の”生”だわ! ちょいと感動。

(浅草散歩)
【2007/07/07 16:46】 | 未分類 | トラックバック(1) | コメント(0) | page top↑
正直な娘
20070706092103小学校からエスカレーター式であがれる私立高校の主人公が、15歳で彼氏が出来て、初体験を迎えるまでが前半で、後半は仲良し女子グループの離散を描いてますよ。ケータイ小説みたいな、ごくありふれたテーマですが、シチュエーション先行のソープオペラではありません。エピソードの積み上げかたが、理科の観察日記みたいに、乾いた展開なの。まいったな、読後15分後になって涙が出て来ました。女優、映画監督、脚本家の唯野未歩子さん(ただのみあこ)の「正直な娘」(マガジンハウス)です。

利潤より保身を目的につるんでいる女友達同士の”群れ”が壊れてゆき、別位相では彼氏との別れが同時進行してゆきます。それまで観察者だった主人公が、周囲も自分も成長することの痛みからは、逃れられないことに気付き、戸惑う姿が印象的なせつな系ノベルです。

#赤い電車が出て来ることから、
#彼氏の岸田くんは”くるり”をイメージ
#してるのかもしれません。

(浅草散歩)

【2007/07/05 23:59】 | 未分類 | トラックバック(1) | コメント(0) | page top↑
中年童貞
20070703225304たぶん、”やらはた”(いまや死語?)という言葉が流行っていて、雑誌でいえば「MOMOCO」「BOMB!」あたりの記事に煽られていた世代の方たちよね。たぶん。恋愛資本の格差は、遥か昔からあったと思うんですけれど、いまいまになって”中年童貞”、”中年処女”ってカテゴライズに漂着した方たちが、統計上で増加傾向とはキツイすなぁ。かつて読んだ渋谷知美さんの「日本の童貞」(文藝春秋:2003年)みたいに、学者さんか団体職員の方の研究書かと思っていたらぁ、マジに童貞な方が著者だったの。性体験のない男性組織『全国童貞連合』会長様ですよ。サイトのドメイン(www.cherrybb.jp)が、かわいい♪ 読後、思うことは多々あれど、恋愛格差に関しての主張が生々しくて、レビューしづらいわ。渡部 伸さんの「中年童貞 少子化時代の恋愛格差」(扶桑社)です。

(浅草散歩)

【2007/07/03 22:52】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
しゃべれども しゃべれども
20070702104002話芸の決まり文句が随所に散りばめられ、初夏向きの小気味よい喜劇です。脇を固める伊東四朗さんと八千草薫さんの芝居で、御飯おかわり50杯ゆけますよ。もぉぅ、師匠役の伊東四朗さんの『火焔太鼓』に、大爆笑♪ 国分太一さん演じるうだつのあがらない二つ目の落語家、今昔亭三つ葉が、”話し下手”の女性と小学生、そして元野球選手のために落語教室を開くの。かいつまんでいうと、「セロ弾きのゴーシュ」な訳でごさいます。平山秀幸監督の映画「しゃべれども しゃべれども」です。

冒頭の登場の仕方と、その美貌からして、てっきり山の手OL設定かと思いきや、香里奈さんはクリーニング店の実家で家事手伝う下町娘でした。ニートではなさげだけど、行き詰まってる感を表現するためでしょうか。モデル出身の彼女に敢えて流行の盛りを過ぎた型のエルメスバックを持たせ、ダサダサに見せる細やかな演出が心憎い。

(浅草散歩)

【2007/07/02 10:33】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
吉祥天女
20070701194603昭和45年の金沢が舞台となり、ストーリィは時間内に収まるよう、原作の雰囲気を壊さない程度に脚色しています。そもそも気立ての良い役柄が似合う鈴木杏さんが、如何にして妖艶なヒロイン・小夜子を演じるのか、上映までの数分間は不安でドキドキしちゃった。結論、勝地涼くんと、深水元基くん2人の東野家のボーイズの共棲動物的な関係を、愉しめたので満足よ。吉田秋生さんのコミック(1983年)を映画化した「吉祥天女」です。

鈴木杏さんが、この難役を精一杯に演じる姿に脱帽です。厳しいレビューもあろうかと思うけど、この役はきっと彼女の成長の礎になるわ♪
本作は、同級生の由以子役に本仮屋ユイカさん、その”姉”に市川実日子さん、小夜子の使用人に津田寛治さんなど、助演陣のキャスティングによって、かろうじて成立していると思うの。平成の今、血脈とか因習のような主題を描くのは、なかなか難しいことを再認識です。原作コミックは、高校闘争最盛期から一世代を経た時期に発表されました。学園自由化や階級闘争も、もはや過去の遺物となったことを前提に、校内生活は描かれています。しかしながら、社会進出する男女間の不平等撤廃が問われていた時期でもあり、封建的慣習からの解放を提示するテーマが、まだまだ共感を得ていたのよね。

(浅草散歩)
【2007/07/01 19:45】 | 未分類 | トラックバック(1) | コメント(0) | page top↑
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