北の街の二人の高校生カップルは、生存意志がとても希薄なの。おまけに女子高生は、実父を殺し、その後は通り魔的衝動殺人を繰り返してるし、同級生の彼氏はその秘密を知っていながら無反応です。この先の二人には、おそらく死ぬことしか残されてないのだろうと、野島伸司的ドラマツルギーな予感が、ひらひら漂う作品でした。扇智史さんの「永遠のフローズンチョコレート」(エンターブレイン)です。そうね、森田童子さんの唄が、頭に浮かんできました。主人公たちは、ある日、死なない身体を持つ年齢不詳の少女と出会います。現実と幻想が交錯しながら、死に向かう三角関係がヒリヒリと痛々しいのです。学生運動が下火となって、時代に取り残された男女が、居場所探しする70年代のATG映画みたいです。 #これ、ライトノベルです。 #イラストは、ワダアルコさん。 2006年の読書をふりかえり〜♪ このブログでは、225冊の本のことを書きましたよ。取り上げなかったものをふくめると、読んだのは300冊くらいかな。さてその中から選んだ今年のベスト4は、どれも渋い作品ばかりなり。なぜだろう? 現代を描いたものがひとつも残らなかったの。 ![]() 向田邦子さんのドラマとか、小説に出てきそうな女性のお話です。銀座の夜の蝶として、映画にもなった上羽秀さんの生涯を描いたノンフィクション、石井妙子さんの「おそめ 伝説の銀座マダムの数奇にして華麗な半生」(洋泉社)。これまでのサヨ系から、一転して大恋愛の世界観となったことに驚きつつ、重厚な物語にはまりました。詩人の堀口大學さんが、父の赴任先のメキシコに滞在したときの悲恋を描いた小説、矢作俊彦さんの「悲劇週間」(文藝春秋)。 ![]() 中国・文化大革命時代のころ、1972年から1974年の少女たちを描いた小説、ルル・ワン(Lulu Wang)さん著、鴻巣友季子さん翻訳の「睡蓮の教室」(新潮社)。1960年代当時の世界革命志向を、SFフレーバーでカリカチュアライズした青春小説です。立川と横田の間にあるゲリラ組織に主人公の女子学生が、ひょんなことから加わり、自衛隊や警察と闘います。1968年に藤本泉さんが書かれた小説、「東京ゲリラ戦線」(早川書房)。 (浅草散歩) |
ゲイ短編集ですが、へびぃな性描写はありません。タイトルの”ギムナジウム”って言葉からピンときた〜! あとがきにも書かれてますが、70〜80年代に一大ブームだった萩尾望都さん作品など、同性愛な少女漫画をリスペクトしています。1966年生まれの森奈津子さんの「踊るギムナジウム」(徳間書店)です。収録作品すべてが、ワ〜イ、ゲイ大爆発のコメディーなんです! おせっかいな魔女っ娘が、下宿先のチェリーなゲイボーイの従兄弟の、道ならぬ恋の成就に奮闘する「魔女っ子ロージー 男色ドッキリ大作戦 」がサイコーに愉快なの。雑誌『SF JAPAN』が初出だそうです。読後、本書を会社の腐女子な同僚にプレゼントしたところ、さっそく音読して、キャヒキャヒ喜んでくれました。腐女子は、昔も今も、なりきり全開の音読行為が好きなんだなぁと再認識しましたよ。読むだけでなく、キャラに”なりきる”楽しみを会得してるのって、ちょっと羨ましいな。 白玉クリームあんみつ、ぜんざい、しるこ、と色々あって目移りします。甘味の老舗・名舗の紹介写真を眺めているだけで、うっとりしちゃう。訪れたことあって、味を知ってる店も多いしねっ!岸朝子さんの「東京五つ星の甘味処」(東京書籍)です。「東京五つ星」シリーズは、妄想散歩を掻き立てる楽しい本なの。地下鉄のドア上ステッカー広告を見ました。累計30万部ってことだそうです。地域縛りの本にしては、よく売れてるね。あぁ、来年はカメラを携え甘味を食べにゆきたい〜♪ (浅草散歩) |
潤沢にライトノベルを在庫している本屋さんが、日常の行動範囲に少ないの。「このライトノベルがすごい!2007」(宝島社)で、アンテナに引っ掛かりそうなタイトルを物色してみましたよ。ネットユーザー評価ランキングのコーナーは、年齢高い人たちの”ラノベかくあるべし”って、原理主義的な意見が濃いめに反映されてる印象が強いかったです。刊行点数が増えてきてるのと反比例に、ジャンル全体としての自由度が狭まってきているのかしら。さてさて、そんなことはさておき、アマゾンギフト券使ってまとめ買い〜! チョイスはガーリーな作品ばかりなりです。<選んだはこれ> 友桐夏さんの「リリカル・ミステリー 盤上の四重奏―ガールズレビュー」 野村美月さんの「“文学少女”と死にたがりの道化」 扇智史さんの「永遠のフローズンチョコレート」 NDS Lite用のマジコンを買ってみましたよ。「M3 LITE Professional」です。PCからインストした動画、音楽、画像の再生や、ソフトがプレイできる優れものです。ダウンロードしたソフトのソースコードを眺めてたら、USBブートケーブル附属のGCCプログラミング学習書「Linuxから目覚めるぼくらのゲームボーイ!」を買って、ワクワクしたこと思い出しました。それを生み出した雑誌「UNIX USER(後のオープンソースマガジン)」はすでに休刊。ご時世やもしれませんが、淋しいかぎりであります。感傷的な12月なの。(浅草散歩) |
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やっぱり邦画ばかり劇場に観にいった1年でした。さて、2006年の映画をふりかえります。☆3つで採点してみたの。ベストは次の6つです。ベストワンは決められなかったから、順不同です。若手女優たちの当たり年です。長澤まさみさん主演作品は惜しいっ! 6つからは漏れちゃった。
![]() ![]() かもめ食堂 ☆☆☆ 映像、配役、脚本のどれもで、一番こころに残った作品です。海外ロケーションなのに、小林聡美さんのポカァンとした気負いない演技が、素敵なんです。カメラも、食堂を切り取る縦の構図が絶妙。 初恋 ☆☆☆ 女子高生が三億円事件の犯人だったという設定なの。冒頭、白バイ警官姿の宮崎あおいさんが、ヘルメットを脱ぐシーンが、心に突き刺さりましたよ。 ![]() ![]() 嫌われ松子の一生 ☆☆☆ 虚飾の世界感を、蜷川実花さんの写真のような、鮮やかな色彩設計で描いていて、素敵でした。冷静に捉えると、主人公の中谷美紀さんの人生は、殺伐とした不条理なものだったと思うの。 ただ、君を愛してる ☆☆☆ 宮崎あおいさんと玉木宏くんの湖畔のラブシーンが、とてもとても美しいの。ラストが泣けました。玉木くんの声に悶え〜です。 ![]() ![]() シュガー&スパイス 風味絶佳 ☆☆☆ 沢尻エリカさん以上に、(ネトラレ役?)柳楽優弥くんが可愛いラブストーリーでした。今のうちだけですよ、彼の若さを堪能できるのは! 虹の女神 Rainbow Song ☆☆☆ かつて、自主製作映画に関わったものとして、上野樹里さんが8ミリカメラの名機フジカZC1000を使う姿に惚れ惚れ〜♪ <上記以外の採点はこれ〜> 鉄コン筋クリート ☆☆ 犬神家の一族 ☆☆ NANA2 ☆ 暗いところで待ち合わせ ☆☆ 椿山課長の七日間 ☆☆ 手紙 ☆ DEATH NOTE the Last name ☆ 7月24日通りのクリスマス ☆ 地下鉄に乗って ☆ 木更津キャッツアイ ☆ 涙そうそう ☆☆ ハチミツとクローバー ☆☆ フラガール ☆☆ 夜のピクニック ☆ スケバン刑事 コードネーム=麻宮サキ ☆ 時をかける少女 ☆ パビリオン山椒魚 ☆ LOFT ☆ アキハバラ@DEEP ☆☆ ラフ ☆☆ 紙屋悦子の青春 ☆☆ ソンツェ(太陽) ☆ 日本沈没 ☆ 間宮兄弟 ☆☆ DEATH NOTE ☆ ダ・ヴィンチ・コード ☆☆ 海猿 ☆ 小さき勇者 ガメラ ☆☆ 寝ずの番 ☆☆ 県庁の星 ☆ 力道山 ☆☆ 博士の愛した数式 ☆☆ THE有頂天ホテル ☆☆ 男たちの大和 ☆☆ (浅草散歩) |
ライト兄弟なる懐中電灯を作っている工場勤務の44歳独身男性と、同棲相手にふられてスナックで黒服をしている若い女が主人公です。大阪の通天閣近くに住む、彼らの孤独の日常は、最後まで交わりません。それぞれのストーリーが、交互に語られます。西加奈子さんの「通天閣」(筑摩書房)です。わたしが関西仕事していたころは、新世界の近くを常宿にして、ふらふらしてましたので、街の描写が懐かし! 新世界は、浅草と山谷をギュッと圧縮したような街でした。 疎外感にさいなまれている二人は、他人を見下げることで自己正当化して、なんとか精神状態を保っています。負のスパイラルは人ごとじゃないよなぁ。彼らの絶望があやうく感染してしまいそうな、重〜いお話でした。救済のあるラストに安堵しました。 (浅草散歩) |
すさまじく映像密度が濃いめのアニメーションでした。架空の街“日本国宝町”の住人、2人の少年クロとシロの共生を描いています。細部を鑑賞するのでなく、固まりで受け止めろって作りなの。まるで彫刻みたい。正直いって、感情移入しにくい演出なので、感動とか、感涙はしませんでした。松本大洋さん原作の映画「鉄コン筋クリート」です。監督は「アニマトリックス」のマイケル・アリアスさんだそうです。二宮和也くんと蒼井優さんが主人公たちの声を担当しています。蒼井優さんの演技が、役にピタリとはまってて、激ウマですよ。 (浅草散歩) |
もう、お正月かぁ。お正月とい〜え〜ば♪、はっぴいえんどの唄「春よこい」を思い出します。帰省しない青年の淋しさというか、意気がって上京した結論の後悔というのでしょうか、やるせない叫びに感情移入するのです。下宿で悶々と一人ぼっちを過ごす姿に、かつての自分の姿、重ねます。さてさて、この本は逆です。東京の大学に通う女子大生が、年末に実家に帰ると、そこには助産所を営む母だけでなく、オカマが同居していました。彼女は東京でドツボにはまってて、母に弱みをみせたくなくないから、ほんとうは帰りたくなかったのです。でも、意を決して帰省したら・・・。 大沼紀子さんの「ゆくとし くるとし」(マガジンハウス)は、そんなお話です。主人公が自分探しするのですが、オカマは羅針盤役に使われちゃってます。オカマのキャスティング・パターンとして、なんとも既視感あふるる定番! はたと思い付くところでは、ばななさんの「キッチン」のようなものです。ちとマンネリなテーマだなぁと思いました。 むしろ、併録の書き下ろし作品「僕らのパレード」に心惹かれましたよ。少年・少女の成長譚です。主人公の少年や、彼の姉ちゃん、担任の先生、パン屋の女子大生、血の繋がらないパパも、おのおのがトラウマを秘めています。みな、いきづまってるんです。主人公の成長に伴って、”心のしこり”がゆっくりゆっくりと氷解してゆくところで、ほんわか暖かいものを感じました。そうね、野島伸司さんのTVドラマから、良い意味でアクを抜いたような構成なのです。2005年の野島作品「あいくるしい」みたいかな! 未来がひろがる大団円に安堵しました。 (浅草散歩) |
もりそば50円、キツネ70円、親子100円、天丼170円、カツ丼150円と、物語冒頭に主人公らが立ち寄る食堂の壁メニューは、あの時代を再認識させてくれます。時は1960年代、昭和43年10月のことです。青年漫画家・村岡(22歳)は下宿の仲間たちと、呑気なアプレ生活を始めるの。三畳間でゴザ寝で、食いぶち繋がるかどうかで、日々、大騒ぎ〜♪ 永島慎二さんの「黄色い涙」(マガジンハウス)です。時代はうつろいでも、金のない、恋人いない奴らのするこたぁ変わらないものよ。仲間のバイト代あてにした共生なんてさっ。これ、嵐が主演で映画化されるんですって!(監督:犬童一心さん、脚本:市川森一さん)。74年には市川森一さんが脚本を担当し、NHKの銀河テレビ小説でドラマ化されたそうですが、記憶にないです。銀河小説って、帯だし、裏番組の兼ね合いで見逃しちゃったんですよね。あの頃はVIDEOなぞなかったしぃ! (浅草散歩) |
京都の御薗橋801商店街のマスコットキャラクター”801ちゃん”は、腐女子が一般女子の擬体を装着する前の、真実の姿! そんなキテレツ腐女子を彼女に持った会社員28歳(オタク)の赤裸々マンガですよ。小島アジコさんの「となりの801ちゃん」(宙出版)です。801ちゃんは、「受け」「攻め」妄想モードに切替っちゃったら、何事も眼中に入らずです。擬体モードかわいい! 彼氏の愛あるゆえの受けとめっぷりが、面白おかしいの。 異生物と少女が登場し、スク水と昭和な80年代ぽい時代を舞台に描かれたSFです。異生物は、なにかというと少女達を脱がせます。裸がやたら出てくるわりに、ちぃともいやらしくないの。粟岳高弘さんの「鈴木式電磁気的国土拡張機」です。吾妻ひでおさんの世界感に通じる作品ですよ。手触りは好きかも。掲載先、時期ともまとまっていなかった連作をまとめたせいか、お話のSF骨格部分は、ある程度しか理解できませんでした。素描集みたいなものと考えておきましょう。 (浅草散歩) |
堤幸彦さんの自伝的小説「LONG HAIR BOY 市ヶ谷編」は、多摩校舎移転前の法政大学を描いていて、懐かしいの。まんま同時代をすれ違ったわけじゃないんですけど、クラス代表に立候補せぬと、○青が学内をうにゅうにゅ許せんと、学生運動参加をオルグしてくる先輩いたっけなぁ、とかですよ。オルグに同意して、堤さんのようにクラス代表していたら、その後どんな生活を送ったんでしょう。連載が掲載されているのは、松尾スズキさんがスーパーバイザーの文芸誌「hon・nin」(太田出版)です。 吉田豪さんによる中川祥子さんインタビューも載っています。しょこたんが、自ら語る黒歴史に涙。なんとなく、息つぎしたいような発言ありましたが、まだまだアイドルのポジションを極めていって欲しいものです。 (浅草散歩) |
30年を経て、どんなリメイクとなるのか。果たして失望させられるのか否か? 結論、市川崑監督の”変えなかった”豪腕に脱帽なの。映画「犬神家の一族」です。くすんだ色調の色彩設計は、前作まんまのような既視感を与えてくれますよ。石坂浩二さんは年齢不詳なイメージで、金田一を再演しています(いったい何歳?)。彼とのバランスなんでしょうか。犬神家の三姉妹はわりと年輩の方たちで揃えてます(富司純子/松坂慶子/萬田久子)。内容も前作を踏襲していることから、新劇のような舞台劇の雰囲気があり、今の若い観客に訴求しているかは、いささか疑問なの。そんな、芸達者に囲まれ、松嶋菜々子さんの活躍の場は少なかったように思いました。 長老監督の衰えぬ完成度に比べて、斬新さ、インパクトが薄いのは、企画成立時からして致し方なく、結局のとこ邦画マニア向け作品なのかなぁ。 <サイト「横溝World」さんの『犬神家の一族〜配役比較』> http://www7.ocn.ne.jp/~yokomizo/haiyaku-inugami.html 「してはいけないこと」は、犯罪、道徳、礼儀、戒律、禁忌の5つに分類されれると提示し、5つ目の禁忌について解説していく民俗学の本でしたよ。タイトルから想起される右派差別的なヤバイ内容はなく、至って普通の啓蒙書です。新谷尚紀さん監修の「日本人の禁忌―忌み言葉、鬼門、縁起かつぎ…人は何を恐れたのか」(青春出版社)です。日本の神話や、伝説、皇室儀式等に残された「見るな」「覗くな」の伝承と、刑罰などでの「見せしめ」の表裏構造の提示に、フムフムと思うものの、事例の解説で終始し、これといった分析展開のないのが残念でした。はて、2003年に出版された本書が、なぜっていまになって、平台に復活していたのでしょうか。それを不思議に思いました。 (浅草散歩) |
おろしたてのヘチマタワシで体をゴシゴシ擦るような、不安で痛々しい気持ちになって、不覚にもハチ公の姿に涙しましたよ。映画「NANA2」です。主演が宮崎あおいさんから市川由衣さんにキャスト変更になって正解かも。ハチ公のあまりにも悲壮で空疎すぎるキャラ設定は、市川由衣さんのほうがはまってます。が、原作の解釈を、お姫様恋愛成就物語の安堵感を与えないほうへ振る演出によって、華やかなプログラムピクチャーではなくしてしまっています。ちょいと、寂しい仕上がりです。中島美嘉さんを取り巻くバンドメンたちの、ホモイ雰囲気も希薄だったし〜。 監督の大谷健太郎さんの過去作「約三十の嘘」のように、社会に足場のないものたちが、境界をまたぐ姿を描くのが、彼のテーマなのかなぁ。 そうそう、本作で大手レコード会社のPを演じていた田辺誠一さんは、「約三十の嘘」にもご出演してました。やっと、色気のある男が出てきたと思いきや、バンドメンたちへ踏み込んだ絡みする訳でもなくで、もったいない♪ (浅草散歩) |
19世紀英国の没落貴族の娘が、愛人貴族の邸宅で不審死をとげるの。その娘には、愛人との間に二人の息子(少年っ!)がおり、愛人つまり父親は本宅に引き取ります。すべての始まりはそこから!船戸明里さんの「Under the Rose 1 冬の物語」(幻冬舎)です。”あんだろ”って呼ばれてるみたいww 主人公の少年は、出自のトラウマ抱えた自意識過剰なピカレスク君です。本宅に関わる人物、誰かによる母殺しを疑い、蜘蛛の巣のように張り巡らされた人間関係に探りを入れてゆきます。メイドも出てきます。 1巻ではまだ、彼のアプリオリが、どうもしっくりこなかったけれど、人間関係設定、ミステリな描写、絵づくりといい満足です。続刊も読んでみよぉっと。 そうね、マッキーの、槇原敬之さんの「ハングリースパイダー」が主題歌だったTVドラマ、「ラビリンス」の世界観かも。時代もテーマも設定も、なにもかも違いますよ。でも、この漫画の少年のゆくすえは、渡部篤郎さん演じたドラマの主人公がもがき、あがく姿に被さるなぁ。 #Webコミック「スピカ」(幻冬舎発行)にて連載中だそうです。 (浅草散歩) |
モードとブランドの両立不可能性の説明をする導入部分が、鮮やかな語り口なの。成立時期に沿ったかたちで、ルイ・ヴィトン、エルメス、シャネルの順で、封建社会から近代資本主義に至るまでのラグジュアリーブランドの変遷をたどるブランド文化論ですよ。山田登世子さんの「ブランドの条件」(岩波書店)です。これ、新書なので、山田さんの著書「メディア都市パリ」「モードの帝国」「ブランドの世紀」をひくっるめた平易な啓蒙書になっています。1991年に「メディア都市パリ」をお書きになられた頃は、雑誌「マリクレール」が文芸誌のような、評論誌のような、いま振り返ってみるとバブリィな時代でした〜。歳月を経てのいまいま、ルイ・ヴィトンが、村上隆さんとコラボして、モード側へのウィングを伸ばすなぞ、考えもしなかった! こうした希少性のマス・マーケット拡大って、ポストコロニアル理論的な視点で、読み解くといいのかなぁと、思った次第です。 (浅草散歩) |
1972年にカメラ好きの18歳のフランス人青年が日本を訪れます。文化の違いに戸惑いつつも、瀬戸内海の小島で、日本の女子大生と官能あふるる激しい恋に落ちるの。デカルチャー!っと、ありがちな異文化接触の展開だけど、著者がすごいんですょ。CHANELの現役社長の自伝的小説、リシャール・コラスさん(Richard Collasse)著、堀内ゆかりさん訳の「遙かなる航跡」(集英社インターナショナル)です。死への虚無感、ゲイを想起させる友人配置、観念的な性描写が散りばめられ、三島由紀夫文学に傾倒してるんだなぁ、との読後感でした(ゲイ想起はわたしだけかも?)。一通の手紙が届いたことをきっかけに、銀座に居を構える外資系ブランド企業のオーナーとなった、熟年を迎えかつての青年が、1972年の出来事を振り返ります。35年前の日本人像を、さりげ〜に現代と比較するところなど、70年代をリアルタイムで経験した層には共感得られるかもです。 <経歴> 彼は1953年、フランスに生まれる。1975年より、在日フランス大使館勤務。ジバンシィ日本法人社長などを経て、1985年、シャネル株式会社入社。 1995年、シャネル株式会社日本法人、代表取締役社長。 (浅草散歩) |
桃井はるこさんのCD「ゆめのばとん」発売ですよ〜♪ DVDドラマ『はるこ☆UP DATE』のED曲です。買いましたよ買いましたよ。メイキング映像の予告DVDが付いました。これ、桃井はるこさん自身が主演した自伝的ドラマでして、彼女をデビュー時から生暖かくワッチしているわたくしは、烈しく楽しみにしています。DVD映像頭の10代の頃のスナップ写真が懐かしぃ! 若いっ。さて、ドラマ上の若モモーイは、オスカー所属の高山紗希さんです。髪型揃えると雰囲気似てるね。 CDのC/Wは「恋の冥王星」なの。”キラキラ星”をアレンジした部分がかわいいのです。 (浅草散歩) |
白州正子さんが評伝を書かれており、その表紙の写真がずっと忘れられなかったんです。彼、鼻下髭をはやした中原中也みたいなんですもの。青山二郎さんは装丁家にして、骨董目利きの鬼才なのだそうです。森孝一さん編の「青山二郎の素顔 陶に遊び美を極める」(里文出版)です。さて、本書は青山二郎さんのことを語った、著名人の文章を集めています。その面々がすごいのです。文学的な交遊関係すさまじいですよ。いっとう最初っから小林秀雄さんの文章ですよ。彼とはマブダチだったそうです。 小林秀雄さんの文章を読むのは、何年振りでしょう。難文であたまイタ〜イ。いえいえ、冷静に言葉を追えば、この本に収録されているものは、至って平易なんです。受験時代に苦しめられたトラウマやもしれません。 <青山二郎を語る人々> 小林秀雄/河上徹太郎/永井龍男/今日出海/大岡昇平/宇野千代/三宅艶子/中村光夫/古谷綱武/梅崎春生/廣田煕/徳田秀一/白州正子/野々上慶一/蝦名則/青柳恵介 (浅草散歩) |
忽然と”町”から人だけが消えてしまうのです。いつの未来ともわからない日本らしき国では、30年に一度、人のみが消え、廃墟だけが残されます。消失のために家族や友人を失ったものたちと、管理局と呼ばれる消失再発防止の国家機関メンバーとのエピソードが、重層的に描かれてゆきます。三崎亜記著さんの「失われた町」(集英社)です。管理局は、消失した人の痕跡を廃墟から物理的に削除し、町のことを記載した書物や文書をも削除していきます。その処理作業によって、残された人々の思念からも町を消してしまうことが、町の消失の拡大を防ぐのです。不思議だったのは、文字と写真は削除せねばならぬのですが、手書きの絵は除外されていること。よくわからなかったの。 「となり町戦争」に比べて通俗性は少ないものの、ぐいぐい読ませてくれますよ。別離に対して、ひとが悲しみの感情抑制による忘却をせぬと、町の消失の原因そのものが、潜在意識に入り込んできてしまう描写に、ふと思い当たりました。A・タフコフスキーの映画「惑星ソラリス」みたいです。内容ではなく、あくまで、この小説の手触りが、です。 (浅草散歩) |
薄化粧がとても似合ってて、素肌といい、肩胛骨といい、どのシーンも美しいのです。父と二人暮らしの全盲の女性を田中麗奈さんが演じてます。映画冒頭で父が急逝してしまい、ひとり暮らしになった家に、警察から追われている青年が勝手に住み込んでしまうミステリーなの。田中麗奈さんが、彼の存在に気づかないのでドキドキ。映画「暗いところで待ち合わせ」です。原作は乙一さんで、監督は天願大介さん。ミステリーの結末は、あれれ〜と、ご都合主義なので期待しないほうがよいです。むしろ、田中麗奈さんの演技を丁寧に切り取るカメラの構図とか、暖かな色彩設計とか、そんなところに着目してしまいました。 さて、事件の発端場所で、田中麗奈さんの家の向かいにある”扇谷駅”は、実際は上毛電鉄の大胡駅だそうです。元京王井の頭線3000系が走っていたり、昭和の旧型電車が構内に置かれていたり、不思議な印象を受けました。映画の雰囲気にぴったりの絶妙のロケーションです。いちど訪れてみたい! 「ミステリーゾーン」「アウターリミッツ」「宇宙家族ロビンソン」「宇宙大作戦」「タイムトンネル」などなど、懐かしいSFテレビドラマのクロニクルを読んで、SF魂が復活してきましたよ。「海外TVドラママニアックス VOL.1 60年代TV-SF大全 〜米国編〜」(洋泉社)です。そういえば、ナチスは米国ドラマの定番悪役だったすね。SFではありませんが、チープな第二次大戦アクション「ラットパトロール」が好きでしたよ。ジープが走り回るだけのしょぼい作品なんだけどさ。 (浅草散歩) |
黒髪が美しい不思議ちゃんな女子大生と、彼女にひたすら片想いな男子学生(先輩)が主人公です。彼女に振り向いてもらおうと、彼が架空世界の京都の街を舞台に奮闘するお話なの。漢文のような独特の文章と、不条理SFチックな登場人物たちが、キテレツな小説ですよ。森見登美彦さんの「夜は短し歩けよ乙女」(角川書店)です。恋愛小説というよりも、SF小説といったほうがいいかもしれません。アッパーな文体で、ライトノベルな雰囲気、しかも舞台が架空世界の京都、、、って、いつか読んだ気がします。書庫をあさってみたら見つけました。同じく森見登美彦さんの「四畳半神話大系」( http://blog.drecom.jp/asakusa_sanpo/monthly/200505/2 )でした。べつだんファンでもないのに、タイトルと装丁で手にとってしまう作家さんっているものです。 80年代が懐古ゾーンの周縁から、徐々に中心に移動してきたようです。はたと気づくと、公衆電話って消えましたね〜。当時は、待ち合わせに遅れそうなとき、テレホンカードを握りしめ、新宿駅西口構内の公衆電話がずらりと並んだ一角で、順番待ちの行列に並びましたよ。そんな失われた風景を「ケータイと赤電話」(宝島社)は、ピックアップしています。 思い起こせば、80年代アイドルの曲は、電話を題材にした曲が多かったです。サンデーズで活躍していた高橋美枝さんの「ピンクの鞄」(作詞:松本隆さん)での、電話を待つ描写とか、この携帯着メロ時代においてはピンとこないんだろうなぁ。 「ふられたの 電話のベルの鳴り方でわかった 思い出と着替えを少し詰め込んだピンクの鞄(トランク)♪」 (浅草散歩) |
主人公の小学生の家にいつもふらりと現れる野良デブ猫が、ある日から、赤い首輪を着けてくるの。主人公は試しに紙切れに手紙を書いて、首輪に託し、猫の名前を尋ねてみます。そしたら一行返事の紙切れが猫の首輪に付けられ主人公のもとへ! ひとこと「モノレールねこ」。字の汚さかげんから、相手も同じ小学生のようです。そして、猫を通信手段にした、かわいい文通が始まります。この小説は、加納朋子さんの「モノレールねこ」(文藝春秋)です。文通の結末は、猫が国道で車に轢かれ、死んじゃうことで、いったん幕切れするんだけど・・・ 結末がLove味入っててかわいい!! この本は短編集でして、 「モノレールねこ」以外も家族の絆をテーマに、どれもハートフル(^o^)/ ザリガニを飼い始めた家族の話、ニートの叔父さんと二人暮らしすることになった女子中学生の話など、いずれも印象的な結末で愉しめましたよ。 (浅草散歩) |
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北の街の二人の高校生カップルは、生存意志がとても希薄なの。おまけに女子高生は、実父を殺し、その後は通り魔的衝動殺人を繰り返してるし、同級生の彼氏はその秘密を知っていながら無反応です。この先の二人には、おそらく死ぬことしか残されてないのだろうと、野島伸司的ドラマツルギーな予感が、ひらひら漂う作品でした。扇智史さんの「永遠のフローズンチョコレート」(エンターブレイン)です。そうね、森田童子さんの唄が、頭に浮かんできました。
向田邦子さんのドラマとか、小説に出てきそうな女性のお話です。銀座の夜の蝶として、映画にもなった上羽秀さんの生涯を描いたノンフィクション、石井妙子さんの「おそめ 伝説の銀座マダムの数奇にして華麗な半生」(洋泉社)。
中国・文化大革命時代のころ、1972年から1974年の少女たちを描いた小説、ルル・ワン(Lulu Wang)さん著、鴻巣友季子さん翻訳の「睡蓮の教室」(新潮社)。
ゲイ短編集ですが、へびぃな性描写はありません。タイトルの”ギムナジウム”って言葉からピンときた〜! あとがきにも書かれてますが、70〜80年代に一大ブームだった萩尾望都さん作品など、同性愛な少女漫画をリスペクトしています。1966年生まれの森奈津子さんの「踊るギムナジウム」(徳間書店)です。
白玉クリームあんみつ、ぜんざい、しるこ、と色々あって目移りします。甘味の老舗・名舗の紹介写真を眺めているだけで、うっとりしちゃう。訪れたことあって、味を知ってる店も多いしねっ!
潤沢にライトノベルを在庫している本屋さんが、日常の行動範囲に少ないの。「このライトノベルがすごい!2007」(宝島社)で、アンテナに引っ掛かりそうなタイトルを物色してみましたよ。ネットユーザー評価ランキングのコーナーは、年齢高い人たちの”ラノベかくあるべし”って、原理主義的な意見が濃いめに反映されてる印象が強いかったです。刊行点数が増えてきてるのと反比例に、ジャンル全体としての自由度が狭まってきているのかしら。さてさて、そんなことはさておき、アマゾンギフト券使ってまとめ買い〜! チョイスはガーリーな作品ばかりなりです。
NDS Lite用のマジコンを買ってみましたよ。「M3 LITE Professional」です。PCからインストした動画、音楽、画像の再生や、ソフトがプレイできる優れものです。ダウンロードしたソフトのソースコードを眺めてたら、USBブートケーブル附属のGCCプログラミング学習書「Linuxから目覚めるぼくらのゲームボーイ!」を買って、ワクワクしたこと思い出しました。それを生み出した雑誌「UNIX USER(後のオープンソースマガジン)」はすでに休刊。ご時世やもしれませんが、淋しいかぎりであります。感傷的な12月なの。





ライト兄弟なる懐中電灯を作っている工場勤務の44歳独身男性と、同棲相手にふられてスナックで黒服をしている若い女が主人公です。大阪の通天閣近くに住む、彼らの孤独の日常は、最後まで交わりません。それぞれのストーリーが、交互に語られます。西加奈子さんの「通天閣」(筑摩書房)です。
すさまじく映像密度が濃いめのアニメーションでした。架空の街“日本国宝町”の住人、2人の少年クロとシロの共生を描いています。細部を鑑賞するのでなく、固まりで受け止めろって作りなの。まるで彫刻みたい。正直いって、感情移入しにくい演出なので、感動とか、感涙はしませんでした。松本大洋さん原作の映画「鉄コン筋クリート」です。
もう、お正月かぁ。お正月とい〜え〜ば♪、はっぴいえんどの唄「春よこい」を思い出します。帰省しない青年の淋しさというか、意気がって上京した結論の後悔というのでしょうか、やるせない叫びに感情移入するのです。下宿で悶々と一人ぼっちを過ごす姿に、かつての自分の姿、重ねます。
もりそば50円、キツネ70円、親子100円、天丼170円、カツ丼150円と、物語冒頭に主人公らが立ち寄る食堂の壁メニューは、あの時代を再認識させてくれます。時は1960年代、昭和43年10月のことです。青年漫画家・村岡(22歳)は下宿の仲間たちと、呑気なアプレ生活を始めるの。三畳間でゴザ寝で、食いぶち繋がるかどうかで、日々、大騒ぎ〜♪ 永島慎二さんの「黄色い涙」(マガジンハウス)です。時代はうつろいでも、金のない、恋人いない奴らのするこたぁ変わらないものよ。仲間のバイト代あてにした共生なんてさっ。
京都の御薗橋801商店街のマスコットキャラクター”801ちゃん”は、腐女子が一般女子の擬体を装着する前の、真実の姿! そんなキテレツ腐女子を彼女に持った会社員28歳(オタク)の赤裸々マンガですよ。小島アジコさんの「となりの801ちゃん」(宙出版)です。801ちゃんは、「受け」「攻め」妄想モードに切替っちゃったら、何事も眼中に入らずです。擬体モードかわいい! 彼氏の愛あるゆえの受けとめっぷりが、面白おかしいの。
異生物と少女が登場し、スク水と昭和な80年代ぽい時代を舞台に描かれたSFです。異生物は、なにかというと少女達を脱がせます。裸がやたら出てくるわりに、ちぃともいやらしくないの。粟岳高弘さんの「鈴木式電磁気的国土拡張機」です。吾妻ひでおさんの世界感に通じる作品ですよ。手触りは好きかも。
堤幸彦さんの自伝的小説「LONG HAIR BOY 市ヶ谷編」は、多摩校舎移転前の法政大学を描いていて、懐かしいの。まんま同時代をすれ違ったわけじゃないんですけど、クラス代表に立候補せぬと、○青が学内をうにゅうにゅ許せんと、学生運動参加をオルグしてくる先輩いたっけなぁ、とかですよ。オルグに同意して、堤さんのようにクラス代表していたら、その後どんな生活を送ったんでしょう。
30年を経て、どんなリメイクとなるのか。果たして失望させられるのか否か? 結論、市川崑監督の”変えなかった”豪腕に脱帽なの。映画「犬神家の一族」です。くすんだ色調の色彩設計は、前作まんまのような既視感を与えてくれますよ。
「してはいけないこと」は、犯罪、道徳、礼儀、戒律、禁忌の5つに分類されれると提示し、5つ目の禁忌について解説していく民俗学の本でしたよ。タイトルから想起される右派差別的なヤバイ内容はなく、至って普通の啓蒙書です。新谷尚紀さん監修の「日本人の禁忌―忌み言葉、鬼門、縁起かつぎ…人は何を恐れたのか」(青春出版社)です。
おろしたてのヘチマタワシで体をゴシゴシ擦るような、不安で痛々しい気持ちになって、不覚にもハチ公の姿に涙しましたよ。映画「NANA2」です。
19世紀英国の没落貴族の娘が、愛人貴族の邸宅で不審死をとげるの。その娘には、愛人との間に二人の息子(少年っ!)がおり、愛人つまり父親は本宅に引き取ります。すべての始まりはそこから!
モードとブランドの両立不可能性の説明をする導入部分が、鮮やかな語り口なの。成立時期に沿ったかたちで、ルイ・ヴィトン、エルメス、シャネルの順で、封建社会から近代資本主義に至るまでのラグジュアリーブランドの変遷をたどるブランド文化論ですよ。山田登世子さんの「ブランドの条件」(岩波書店)です。
1972年にカメラ好きの18歳のフランス人青年が日本を訪れます。文化の違いに戸惑いつつも、瀬戸内海の小島で、日本の女子大生と官能あふるる激しい恋に落ちるの。デカルチャー!っと、ありがちな異文化接触の展開だけど、著者がすごいんですょ。CHANELの現役社長の自伝的小説、リシャール・コラスさん(Richard Collasse)著、堀内ゆかりさん訳の「遙かなる航跡」(集英社インターナショナル)です。
桃井はるこさんのCD「ゆめのばとん」発売ですよ〜♪ DVDドラマ『はるこ☆UP DATE』のED曲です。買いましたよ買いましたよ。メイキング映像の予告DVDが付いました。これ、桃井はるこさん自身が主演した自伝的ドラマでして、彼女をデビュー時から生暖かくワッチしているわたくしは、烈しく楽しみにしています。DVD映像頭の10代の頃のスナップ写真が懐かしぃ! 若いっ。
白州正子さんが評伝を書かれており、その表紙の写真がずっと忘れられなかったんです。彼、鼻下髭をはやした中原中也みたいなんですもの。青山二郎さんは装丁家にして、骨董目利きの鬼才なのだそうです。森孝一さん編の「青山二郎の素顔 陶に遊び美を極める」(里文出版)です。
忽然と”町”から人だけが消えてしまうのです。いつの未来ともわからない日本らしき国では、30年に一度、人のみが消え、廃墟だけが残されます。消失のために家族や友人を失ったものたちと、管理局と呼ばれる消失再発防止の国家機関メンバーとのエピソードが、重層的に描かれてゆきます。三崎亜記著さんの「失われた町」(集英社)です。
薄化粧がとても似合ってて、素肌といい、肩胛骨といい、どのシーンも美しいのです。父と二人暮らしの全盲の女性を田中麗奈さんが演じてます。映画冒頭で父が急逝してしまい、ひとり暮らしになった家に、警察から追われている青年が勝手に住み込んでしまうミステリーなの。田中麗奈さんが、彼の存在に気づかないのでドキドキ。映画「暗いところで待ち合わせ」です。原作は乙一さんで、監督は天願大介さん。
「ミステリーゾーン」「アウターリミッツ」「宇宙家族ロビンソン」「宇宙大作戦」「タイムトンネル」などなど、懐かしいSFテレビドラマのクロニクルを読んで、SF魂が復活してきましたよ。「海外TVドラママニアックス VOL.1 60年代TV-SF大全 〜米国編〜」(洋泉社)です。
黒髪が美しい不思議ちゃんな女子大生と、彼女にひたすら片想いな男子学生(先輩)が主人公です。彼女に振り向いてもらおうと、彼が架空世界の京都の街を舞台に奮闘するお話なの。漢文のような独特の文章と、不条理SFチックな登場人物たちが、キテレツな小説ですよ。森見登美彦さんの「夜は短し歩けよ乙女」(角川書店)です。恋愛小説というよりも、SF小説といったほうがいいかもしれません。
80年代が懐古ゾーンの周縁から、徐々に中心に移動してきたようです。はたと気づくと、公衆電話って消えましたね〜。当時は、待ち合わせに遅れそうなとき、テレホンカードを握りしめ、新宿駅西口構内の公衆電話がずらりと並んだ一角で、順番待ちの行列に並びましたよ。
主人公の小学生の家にいつもふらりと現れる野良デブ猫が、ある日から、赤い首輪を着けてくるの。主人公は試しに紙切れに手紙を書いて、首輪に託し、猫の名前を尋ねてみます。そしたら一行返事の紙切れが猫の首輪に付けられ主人公のもとへ! ひとこと「モノレールねこ」。字の汚さかげんから、相手も同じ小学生のようです。そして、猫を通信手段にした、かわいい文通が始まります。